カモメに飛ぶことを教えた猫の名言は?原作本と劇団四季の違いについても

カモメに飛ぶことを教えた猫」を皆さんご存知ですか。
劇団四季ファミリーミュージカルで知っている方もおられるでしょう。

原作はルイス•セプルベダ氏の著書「カモメに飛ぶことを教えた猫」となっていて、暖かで分かりやすいストーリー子どもも大人も楽しめる作品となっています。

そんな「カモメに飛ぶことを教えた猫」ですが心に残る名言も多いんですよね。

特に心に残る台詞とそのシーンは何なのでしょうか。

また原作と劇団四季では何か違いがあるのかも気になりますよね。

今回は「カモメに飛ぶことを教えた猫」の名言シーンや劇団四季との違い、さらにあらすじも紹介します。

「カモメに飛ぶことを教えた猫」の心に残る名言とそのシーンはどこ?
原作と劇団四季とでは何が違うの?どんなストーリーなの?

この記事を読まれている方はこんな疑問を抱えているのではないでしょうか。

\この記事を読んでわかること/
  • 「カモメに飛ぶことを教えた猫」の心に残る名言とそのシーンについて
  • 「カモメに飛ぶことを教えた猫」の原作と劇団四季の違いについて
  • 「カモメに飛ぶことを教えた猫」のあらすじについて
目次

カモメに飛ぶことを教えた猫の名言は?心に残るシーンについて

劇団四季のファミリーミュージカルの原作である、ルイス•セプルベダ氏の著書「カモメに飛ぶことを教えた猫」。

世界的ベストセラーとなる本当に素晴らしい物語でとても感動しますよね。

そんな「カモメに飛ぶことを教えた猫」は感動のシーンがいくつかありますが、やはり多くの方の心に残っているシーンと言えば、

フォルトゥナータに空を飛ぶ事を教えるシーン

もうこのシーンは本当に素晴らしいですよね!!

この時の台詞がどれも名言ばかりで心に刺さって感動するんです。

雛鳥フォルトゥナータは黒猫のゾルバとその仲間たちによって元気に成長して行きます。

空を飛べるまで成長したフォルトゥナータですが、

僕は空を飛びたくない
カモメにもなりたくない

なんとフォルトゥナータは自分を猫だと思い空を飛ぶ事を拒否してしまうんです。
(ここも可愛く切ない台詞で心が締め付けられます)

そこで黒猫のゾルバは優しく諭します。
(※要約して紹介)

きみが猫になりたいと思っていることは嬉しい
でも猫ではない
フォルトゥナータは自分達とは違う
だからこそきみを愛している
自分と似た者を認め愛することは簡単
しかし違っている場合は、とてもむずかしい。
でもきみ一緒に過ごすうちに、自分と違う者を認め、尊重し、愛することができた
自分達に抱くきみの気持ちも、きみに対する自分達の気持ちも、今よりも強く、かけがえのないものになる
だってまったく違う者どうしの愛だから

もう号泣してしまうほど素晴らしい言葉ですよね。

自分とは違うものを認め・尊重し・愛することの素晴らしさや大切さを教えてくれるこの台詞は心に響きます。

さらに黒猫のゾルバがラストに言う言葉、

飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦したときだけだ

カッコよくも素敵で、強く願い全力で挑戦する事の大切さを教えてくれているように感じます。

みんな自分とは違う何かを受け入れ尊重し愛することの尊さ。
諦めず全力で挑戦する者だけが掴める未来・・・。

そんなどんな世代にもどんな人たちでも通じ響く名言だなと感じます。

このように心に響き残る名言があるからこそ、世界的ベストセラーとなっているのでしょうね。

ちなみにこれだけではありません。
この作品の名言や名シーンは他にも沢山あるんです。

例えば

猫と自分が違うと指摘されショックを受け泣いてしまうフォルトゥナータ
そんなフォルトゥナータにゾルバは「君が美しいカモメだからこそ、僕達は君のことが愛しいんだ」と慰める

このようにこの物語の中には素敵で感動するシーンと台詞がいっぱいあります。

ぜひ原作を読んでみてくださいね^^
心が温まり何が大切なのか愛することの素晴らしさ、未来に走り出す勇気を与えてくれます。

カモメに飛ぶことを教えた猫の原作本と劇団四季の違いは?

「カモメに飛ぶことを教えた猫」の原作と劇団四季では何か違いがあるのでしょうか。

調査した限り分かったのは、

・ゾルバの過去や見た目の印象
・登場キャラクター違い
・「しっぽの誓い」の有無
・人間と絡むシーンの有無
・飛び方を教わる経緯

以上となります。

それぞれ説明していきましょう。

ゾルバの過去や見た目の印象

母カモメの最後の願いを聞き入れる荒い性格ながらも心根が優しいゾルバ。
それは過去に経験したあることが関わっているんです。

そこに少々違いがあるんですよね^^

また俳優さんが演じるのでしょうがない部分もありますが、見た目の印象も劇団四季から原作を見ると違ってくるようなので、その辺も簡単に紹介しましょう。

原作ゾルバの見た目
・太った猫

ゾルバの過去
・子猫の時に人間の子供に助けられた過去があった
劇団四季ゾルバの見た目
・身のこなしが良く細身の猫の印象をもつ

ゾルバの過去
・ゾルバの母親は海で溺れたゾルバを助けて死んでしまった(母カモメと自分の母を重ねたこともあって母カモメの願いを聞き入れる)

以上のようなゾルバの過去の設定が少々違う部分があるんです。

この後詳しく紹介しますが劇団四季では人間と絡むシーンはなく、

・猫
・ネズミ
・鳥
・チンパンジー

以上のような動物たちだけが登場するんです。

ですので原作で語られた幼い人間の子供に助けられたと言う描写はなくしたようですね。

あくまで動物たちの力だけでフォルトゥナータを巣立ちまで育てる話となっています。

登場キャラクター違い

実が原作には登場するけど劇団四季には登場しないキャラや、原作とは少々違う扱いのキャラなどもいるんです。

それが、

・原作のみ登場し船乗りに飼われている猫「向かい風
・原作とはキャラ設定の違いがあるチンパンジーの「マチアス

以上となります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

船乗りに飼われている猫「向かい風」

向かい風は劇団四季では登場しません。

原作では、

・船の乗組員たちのマスコット的存在の猫
・猫たちに船旅の話を聞かせてくれる
・カモメの雛フォルトゥナータにカモメの強さを教え勇気づけるシーンあり
・ゾルバの子育ての手助けもしてくれる

そんな猫となっています。

劇団四季では登場しないキャラなので、気になる方は原作を読んでみてくださいね^^

チンパンジーの「マチアス」

チンパンジーの「マチアス」は原作にも劇団四季にも登場します。

しかしその役割が違うんです。

原作の「マチアス」・老水夫に飼われアル中のチンパンジー。
・原作内ではそこまで登場シーンもなく大役ではない
悪者という訳ではなくゾルバたちの邪魔や嫌味を言う程度の存在
劇団四季の「マチアス」・街の展示館に住む酔払いのチンパンジー
・昔の思い出が忘れられず飛行帽が宝物で大切にしている
・その飛行帽をゾルバが傷つけた事で恨み、その後は復讐の為に色々とゾルバに対して仕掛けてくる悪役ポジション
※しっぽの誓いを破らせる為にネズミをけしかけて卵を割らそうとする
※飛ぶ方法を教える代わりにゾルバの尻尾を切ることを要求してくる

以上のような違いがあります。

原作では飛行帽のシーンもなく恨みを募らせたりもありません

劇団四季のような悪役と言われるような感じではなく、嫌味ったらしいチンパンジーぐらいのポジションですね^^

劇団四季では悪役のポジションとして活躍している「マチアス」。

原作と劇団四季との違いがあるので要チェックですよ。

「しっぽの誓い」の有無

劇団四季の「カモメに飛ぶことを教えた猫」には、「しっぽの誓い」と言うものが出てきます。

これを簡単に説明すると、

約束を果たせない場合は、猫にとって大切なしっぽを切り落とす
※猫の大佐が町の猫たちの力を借りる代わりとして「しっぽの誓い」を提案する

そんな厳しい誓いとなっています。

また最後の方にもチンパンジーのマチアスが「飛び方を教える代わりにゾルバの尻尾と引き換えだ」と言うシーンもありますが、その場面も原作ではありません。

そもそも原作にも「しっぽの誓い」があるのかと言うと、

原作では登場しない

劇団四季のオリジナル設定のようですね^^

この設定によってドキドキハラハラ感が増しています。

人間と絡むシーンの有無

劇団四季の「カモメに飛ぶことを教えた猫」では人間の登場シーンはありません。

基本が動物のみの構成となってます。

しかし原作の世界観では、

・猫と人間がうまく共存している世界観(魚をネズミから守ってくれる猫と時々魚などを分けてくれる人間)
・猫たちは人間の言葉を理解できる(人間の言葉でも鳴くことも可能)
・人間の言葉を交わすことは猫界ではタブー
・許可を得ることで人間と喋ることが出来る

以上の世界観設定となっています。

この違いにより原作と劇団四季のラストでは結構な違いが生まれるので必見ですよ^^

飛び方を教わる経緯

先に先述したように原作は人間との関わりがあり、劇団四季では動物メインでストーリーは進みます。

また原作と劇団四季とでのチンパンジーの「マチアス」の扱いも違う事から、最後フォルトゥナータに飛び方を教える経緯に結構な違いが出てくるんですよ^^

ではそれぞれ紹介していきましょう。

原作の飛び方を教わる経緯

原作の世界観では人間の言葉を理解し、人間の言葉で猫たちが喋ることが可能となっています。
(しかし基本はタブー)

猫たちだけでどうにかフォルトゥナータに飛行方法を教えようとしまうが上手くいきません。

ではどのようにして飛び方を教えたかと言うと、

博士の許可を得て人間の詩人に飛び方を習った

原作では人間に飛び方を教わります。

そして人間である詩人も付き添い、ゾルバが勇気づける中でフォルトゥナータは大空に羽ばたいて行くのです。

猫・カモメ・人間
それぞれ自分とは違う者たちが協力しあった終わり方となっていますよ。

劇団四季の飛び方を教わる経緯

原作では人間によって飛行方法を学び無事にフォルトゥナータは飛べました。

では劇団四季ではどうなのでしょうか。

・飛び方を上手く教えれず困っているゾルバの前にチンパンジーのマチアス登場
・マチアスは「ゾルバのしっぽと引き換えに、飛び方を教える」と言う
・フォルトゥナータの為に尻尾を失う決意をしマチアスに頭を下げて教えを乞う
・嘲笑うマチアスとネズミ達しかしゾルバは頭を下げ続ける
・他の仲間猫たちは自分達の尻尾も切れという
・フォルトゥナータも「切らないで」とマチアスの前にたつ
・そんな様子を見ていたマチアスは一言「高い所から飛ぶこと」と伝える
・街のシンボルである高い塔を思いつき向かう
・はじめフォルトゥナータは怖がっていたが、ゾルバの「僕を信じろ」という言葉を聞き、ゾルバを信じフォルトゥナータは大空へ羽ばたく

以上のようなラストを迎えます。原作と結構違うんですよね^^

原作のように人間の知恵ではなく、いがみ合っていたマチアスの助言によって飛び方のコツを知りゾルバとフォルトゥナータ2人の絆によって無事に、大空へと羽ばたくことができました。

劇団四季のラストもめちゃくちゃ感動するのでハンカチ必須ですよ。
(ゾルバ役の方の演技がどのキャストさんも最高で感情移入出来て最高に感動)

以上が原作と劇団四季の違いとなります。

他にも細やかな部分で違いはありますが、基本のストーリーや伝えたいメッセージは同じです。

強いて言うなら劇団四季の方がマチアスが絡むことで、ハラハラドキドキする展開になっているといえますね^^

ファミリーミュージカルなのでそう言った要素も必要に感じます。
(子供たちが飽きないようなどの工夫かもしれません)

原作と劇団四季それぞれの良さがあるので見比べてみるのも楽しみ方の一つですよ♪

カモメに飛ぶことを教えた猫のあらすじについて

「カモメに飛ぶことを教えた猫」の原作を読んだ事がない方もおられますよね。

一体どんなストーリーなのか気になる方のために簡単にあらすじを紹介して行きます。

「カモメに飛ぶことを教えた猫」のあらすじ

ドイツにあるハンブルクの港町がこの物語の舞台となります。

主人公は荒っぽい性格ながらも仲間思いで優しい黒猫「ゾルバ」
そんな彼が浜辺で一羽のカモメと出会います。

そのカモメは重油まみれで飛べなくなっていました。
ゾルバは舐めて油をなんとか取ってあげます。

しかしカモメはゾルバにこう言います。
「私はもうもたない。だからあなたにお願いがある」

ゾルバはその話を真剣に聞きます。
カモメは続けて「今から卵を産むので3つの願いを聞いてください」そう言うのです。

母カモメの3つの願いとは、

  • 今から産む卵を食べないこと
  • 無事雛が産まれるまで卵の面倒を見ること
  • 最後に成長した雛に空を飛ぶことを教えること

初めて会ったカモメに急にそんな大切なお願いをされたゾルバは返事をします。
全てのお願いに「約束する」と・・・。
その返事を聞くと母カモメは息を引き取りました。

ゾルバはかつて子猫の時に人間の子供に助けられた過去があったのです。
喧嘩っぱやくて荒っぽい性格ではありますが、彼は恩義や情を大切にする優しい心の持ち主なので、母カモメの最後の願いを叶えようと決意するのでした。

卵を仲間たちと助け合いながら温め守り一生懸命面倒をみていきます。
そして無事卵から雛鳥が生まれ、その雛鳥には「フォルトゥナータ(幸運な者の意味)」と名付けることにしました。

生まれた後も大変!!
餌を取ってきたり外敵から守ったりと、仲間たちと協力しながら育児に奮闘するゾルバ。

大切に大切に母カモメの最後の願いを叶える為にフォルトゥナータを育てます。

そしてフォルトゥナータはすくすく元気に成長し、空を飛び巣立ちをする日が迫ります。

そうここで最後の母カモメの頼み「飛ぶこと教える」。
しかし教えようとしたゾルバにフォルトゥナータは言います。

「僕は空を飛びたくない・カモメにもなりたくない」
フォルトゥナータは自分は猫になりたいんだと言うのです・・。

これは大変!!
フォルトゥナータの言葉も存在も気持ちも愛おしい・・。
しかし空を飛び本来の世界へと羽ばたかせ、母カモメの最後の願いを叶えてあげなくてはいけません。

無事カモメのフォルトゥナータは空を飛び巣立つことは出来るのでしょうか・・・。

以上があらすじとなります。

子どもの頃と大人になってから読むのとでは全く違う見方が出来るんですよね。

特に子育てした経験があると、ゾルバの子育ち奮闘記のようで感情移入しますし、ゾルバがフォルトゥナータに語りかける言葉がとっても心に刺さるんです。もう感動して涙が止まらない・・・。

子どもから大人までどんな世代にも響き学ばせてくれる素敵な作品です。

心が温かくなるストーリーなので是非読んでみてくださいね^^

著:ルイス・セプルベダ, 翻訳:河野万里子
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まとめ

今回は「カモメに飛ぶことを教えた猫」の名言シーンや劇団四季との違い、そしてあらすじを紹介しました。

まとめは以下の通りです。

<<心に残る名言とそのシーン>>
・フォルトゥナータに空飛ぶ事を教える場面
・フォルトゥナータによって自分と違う者を認め、尊重し、愛することを、知ったというゾルバの台詞
・「飛ぶことができるのは、心の底からそうしたいと願った者が、全力で挑戦したときだけだ」という最後のゾルバの台詞

<<原作と劇団四季の違い>>
・ゾルバの過去や見た目の印象
・登場キャラクター違い
・「しっぽの誓い」の有無
・人間と絡みの有無
・飛び方を教わる経緯

自分とは違う他者を受け入れ尊重し、そして愛することの大切さを教えてくれる言葉の数々

さらに最後まで諦めず挑戦する事の素晴らしさと大切さも教えてくれます。

卵から巣立ちまでの猫とカモメの子育てを描く「カモメに飛ぶことを教えた猫」。

奮闘する黒猫ゾルバの台詞が本当に心に刺さるんですよね!!

ストーリー自体は単純で分かりやすいですが、その中に込められたメッセージは深くて素敵なものです。

子どもも分かりやすい内容で楽しめますし、大人にはまた違った見方や捉え方感じ方が出来る作品なので、子どもから大人まで楽しめますよ。

原作も劇団四季も素晴らしいので、ぜひどちらも楽しんでみてくださいね^^

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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