劇団四季ストレートプレイ作品「恋に落ちたシェイクスピア」。とても楽しめて面白い作品ですよね。
再公演も決まりどんなキャストで今回は観れるのか楽しみで仕方ありません。
ファンも多い作品「恋に落ちたシェイクスピア」。
シェイクスピア自身は実在した人物ですが、ストーリー自体は実話なのかフィクションなのか、どんなストーリーなのかあらすじなど気になる部分多いですよね。
また観た方の中には面白いし素敵な作品ではあるけど、ラストが少々分かりにくい。
腑に落ちない理解できないなどの声もあるので、結末ラストについても押さえておきたい部分ではないでしょうか。
今回は劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」を深堀りしていきます。

恋に落ちたシェイクスピアは実話なの?それともフィクション?
どんなストーリーなの?結末は?
この記事を読まれている方はこんな疑問を抱えているのではないでしょうか。
- 劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」は実話か創作かについて
- 劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」のあらすじ紹介
- 劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」の結末と考察について


劇団四季の恋に落ちたシェイクスピアは実話?フィクション?
劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」は笑いあり感動ありの素敵な作品ですよね。
面白いストーリーですが気になるのは実話なのか創作なのかではないでしょうか。
この作品は実在した作家ウィリアム・シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」は、シェイクスピア自身の恋がを基に描かれていたら・・・。
そんなストーリーとなっています。
実際にはそんな事実は無く、あくまで「もしも」の創作作品となっています。
ちなみに、
2014年にはディズニーとソニア・フリードマンが製作した映画も上映されている
実は映画もあるんですよ^^
内容は異なる部分もありますが、アカデミー賞7部門を受賞するほど素敵な映画なのでチェックしてみてくださいね。
そしてこの映画をベースにした脚本で舞台作品「恋に落ちたシェイクスピア」が作られロンドンで上演されました。
その舞台脚本を基にしたものが劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」なんです!!
とはいえ演出はロンドンとは違っており四季オリジナル演出となるんですよ♪
事前に予習をしていくともっと楽しめると言われているので、シェイクスピアやロミオとジュリエットなどを勉強してから観劇しに行ってみて下さいね。
映画を観てからいくのも良いのではないでしょうか♪


劇団四季の恋に落ちたシェイクスピアのあらすじとストーリー
劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」をまだ観れていない方もおられますよね。
小難しい作品だと思ってしまっていますが、全然そんなことないんですよ^^
笑いありの作品で面白いんです!!
では簡単にあらすじを紹介していきましょう。
舞台はエリザベス朝の時代。
貴族たちの間では演劇を観ることが流行っていた。
そんな芝居文化が花開いていた時代ロンドン北部にある「カーテン座」は、バーベッジと言う人気No.1役者が出演したことで大盛況。
逆にとテムズ河対岸にあるヘンズロウが建てた「ローズ座」は資金のやりくりも大変なほどの苦境に立たされていました。
そんな資金難の「ローズ座」はウィリアム・シェイクスピア(ウィル)が描く次の新作舞台の収入を当てにしていたのです。
しかし当のウィルはスランプ中と言う大ピンチ!!
時間は待ってくれず台本も完成していないのに出演者オーディションは始まってしまうのでした・・・。
そのオーディションの受験者の1人「トマス・ケント」。
男性であるケントの正体はなんと女性!!
それも資産家レセップス卿の娘である「ヴァイオラ・ド・レセップス」なのです。
当時は女性が舞台に立つことは法律違反となる時代・・・。
しかし彼女は心から舞台を愛していたため身分も性別も偽りオーディションを受けたのでした。
そんな芝居を愛するヴァイオラには役者として素晴らしい才能を持っていたんです。
その才能にウィルは惚れ込み後を追いかけてしまうのでした。
ウィルが後を追うとレセップス卿の館に辿り着きます。
そこにはケントはおらずヴァイオラの姿を見つけるのでした。
当然ウィルはケント=ヴァイオラとは気付きません。
それよりも美しいヴァイオラに一目惚れしてしまったウィル。
その後もケントがヴァイオラだと気づくことなく新作の稽古が始まります。
性別を隠して参加したオーディションに受かったケントは主役のロミオを演じることに。
ウィルはと言えばヴァイオラに出会い恋をしたあの日から、台本を書く筆も進み稽古にも熱もあり絶好調!!
しかしヴァイオラには親が決めた婚約者「ウェセックス卿」が・・・。
ヴァイオラから別れの手紙を受け取ったウィル。
そんな時ケントがヴァイオラであることをウィルが知ることとなります!!
2人の恋は燃え上がり、叶わぬ恋と知りながらも人目を忍んで愛を育んでいきます。
このウィルとヴァイオラの恋模様が「ロミオとジュリエット」を作り上げていくのでした。
しかし稽古も終盤に差し掛かった頃ケントが女性だと言うことが皆に知られてしまいます。
知られてしまったことでヴァイオラは姿を消し、代わりに主役のロミオをウィルが演じることに。
本番当日。
なんとジュリエット役の俳優が急遽出演出来ない事態に!!
このままでは幕が開けられないと呆然とする皆の前に、結婚式を終えた直後のヴァイオラが登場します。
ジュリエットの台詞も完璧に入っているヴァイオラ。
そこで「女装した男性の俳優」としてジュリエットを演じることに・・・。
この後芝居はどうなるのか・・・。
どんな結末を迎えるのか・・・。
以上があらすじとなります。
シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」がシェイクスピア自身の恋を描いたものだったら・・・。
そんな「もしも」の創作ストーリーとなっていますよ^^
劇団四季の恋に落ちたシェイクスピア結末と考察
劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」を観た方の中には、
・結局ウィルとヴァイオラはどうなったの?
・女性が出演したことへの法律違反問題はどうなったの?
・50ポンドを渡す然るべき相手が何故ウィルなの?
以上のような結末がちょっと分かりにくいと思われた方も結構多いようなんです。
主役とヒロイン、それぞれどうなったのかについては一番気になりますよね。
また法律違反となる女性の舞台出演や、賭けに勝利したのはヴァイオラなのに、なぜ50ポンドをウィルに渡したのかについて疑問に思っている方は多いようです。
それぞれについて考察してみたので紹介していきましょう。
ウィルとヴァイオラのその後
まずは一番気になる主役のウィルとヒロインのヴァイオラのその後ですよね。
結論、
ウィル
・ヴァイオラを失ったが「ロミオとジュリエット」の大成功で劇作家としての名声を確立
・エリザベス女王に言われた新作を描くことになる
・新作「十二夜」はヴァイオラのことを想いながら描く
ヴァイオラ
・ウェセックス卿の妻となる運命を受け入れてアメリカに行く
以上が2人のその後となります。
実際舞台でもウィルはヴァイオラを想いながら新作を描くシーンが登場します。
またヴァイオラも女王からはっきり「神の前で誓った結婚の取り消しは女王でも出来ない」と言うようなセリフも言われているので、ウェセックス卿の妻としてアメリカに渡った可能性が高いでしょう。
2人は結ばれることはありません。
しかし「ロミオとジュリエット」のような命を断つと言う選択肢ではなく、それぞれの運命を受け入れ生きていく、明るい前向きな印象を受けるラストとなっています。
ヴァイオラの舞台出演という法律違反について
舞台の時代では女性が舞台に立つことは法律違反となり罰せられてしまいます。
ティルニーが終演後に兵士を連れて劇場に来ますよね!!
しかし結局捕まることはありませんでした。
これにはお忍びで観劇していたエリザベス女王の存在が重要となります。
女王自身の口から「舞台にいるのはトマス・ケント(男性)」だと言う
ここですね!!
国のトップである女王自身が舞台にいるのは男性だと言っているんです。
他の人が逆らうとこも異を唱えることも出来ませんよね^^
また違反だ!!と言い張っていたティルニーに対しは、
貴方が騙されてしまったのもしょうがない。許しましょう。
(ケントの芝居が素晴らしすぎて女性と間違えても仕方ないと言う意味)
と言うような言葉をかけます。
これにはあくまで舞台に立っているのは男性のトマス・ケントという事を強調しているようにも感じます!!
ティルニー自身も女王から間違いは許すと言われているので、それ以上異を唱えると自分の立場が逆に危うくなりますよね。
ですのでティルニー自身もこれ以上はこの件について何も言えなくなったんです!!
女王の機転の良さや計らいが素晴らしいですよね。
あくまで舞台で女性のジュリエットを演じたのは男性のトマス・ケントであり、法律に違反はしていないという事を観客含めた大勢の前で女王が認めたこととなるんです。
エリザベス女王の言葉によってヴァイオラの法律違反は無かったことになり救われた形となりました^^
賭けの勝敗(50ポンド)について
ラスト舞台上の場面で賭けの勝者であるヴァイオラが、50ポンドをウィルに手渡すシーンがあります。
そこで一部の方は「何故賭けの勝者はヴァイオラなのにウィルに渡したの?」との疑問を持つ方も多いようなんです。
これには賭け主の表と裏(真実)の違いが関係してきます。
賭けについてまず簡単に説明すると、
謁見時に女王からの「芝居は愛の真実と本質を描き出せるのか」との質問をされる
ヴァイオラは「描ける」と言い。
ヴァイオラの婚約者ウェセックスは「描けない。自分の財産を賭けてもいい」と答える。
女王もそれは面白い賭けだと言い誰か賭けるものがいないか周りに問う。
誰も声をあげない中で「50ポンド」との声が・・。
(この声の主はウィル)
女王自ら判定役となる事で賭けが始まる。
以上が賭けの内容となります。
表面上では「描けると言うヴァイオラ」vs「描けないと言い張るウェセックス」で、負けた方が50ポンドを支払うと言う賭けの内容です。
しかし実際には「描けるに50ポンドと声をあげたウィル」vs「ウェセックス」の賭けなんですよね!!
これが賭け主の表と裏(真実)の違いとなります。
ここでのポイントは「50ポンド」と声をあげたのはウィルだと女王が気づいていると考えられる点です。
ただし謁見の場にウィルが居たとなると、侵入罪やヴァイオラの不貞など様々な問題が明るみになってしまうんですよね。
また女王は芝居好きです。
ウィルが捕まったら作品が観れなくなるのも勿体無いとも考えたのかもしれませんね。
そのような考えもあり女王はあくまでヴァイオラvsウェセックスとの賭けとしたのではないかと考察できるんです。
と言うのも裏(真実)を見抜いているからこそ女王が「描ける」と判定した時に、
ケントさんは、しかるべき人にお金(50ポンド)を渡すでしょう
と男性として舞台上にいるヴァイオラにわざわざ言ったのではないでしょうか。
女王の真意を受け取ったからこそヴァイオラは、50ポンドを宣言した本当の勝者ウィルに「このお金を受け取るべき人は貴方です」と言い50ポンドを渡した。
以上のように考察すると腑に落ちませんか^^
とは言えあくまで個人的な考察となります。
皆さんも個人個人それぞれの考察をしてみてくださいね♪
まとめ
今回は劇団四季「恋に落ちたシェイクスピア」を深堀りしました。
実在した作家ウィリアム・シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」の誕生に、シェイクスピア自身の叶わぬ恋を基に描かれていたとしたら・・・。
そんな「もしも」もフィクション作品となります。
とはいえ実在した人物も登場していますよ。
身分違いで叶わぬ恋をしたウィルとヴァイオラ。
最後は結ばれることはありませんでしたが、「ロミオとジュリエット」とは違いそれぞれの道を進み、ウィルはヴァイオラを想いながら新作「十二夜」を描くシーンで幕を閉じます。
笑える場面もありながらも感動し、キャスト陣の演技力も素晴らしいのでとても引き込まれます!!
また舞台装飾や衣装もとても素敵なんですよね♪
まだ観ていない方は是非観劇してみてください。
一度観た方は自身で考察してから再度観劇するとまた違った面白さがあるかもしれませんよ♪
最後まで読んでいただきありがとうございました。